やる気のある男子高校生アルバイトの特徴 ~2つのepisode~
今まで経験した2つのエピソードから
「やる気のある男子高校生アルバイトの特徴」
を発見しました。
episode.1
これは、数年前に僕が飲食店で働いていた時の話です。
その日は、新人のアルバイト男子高校生が初出勤という事で、僕がキッチンでの仕事を教えることになっていました。
出勤後にキッチンに向かうと、そこには1人の坊主頭の男子高校生が立っていました。
そんな彼は、
「よっしゃ!よっしゃ!」
と、呟きながら、飲食店の調理においては何の意味もない屈伸運動をしていました。
僕は一瞬戸惑いを覚えましたが、彼に近づき挨拶を交わしました。
しっかりと挨拶もできて、とても礼儀正しい高校生でした。
その日は彼のアルバイト初日という事もあり、僕の横について説明をしながら調理工程やキッチン内での動きを覚えるという流れとなりました。
一通りの基礎を教えた後、
「とりあえずオーダーが来るまでちょっと待とうか」と、僕の横にいる彼に伝え、
しばらくの沈黙が続きました。
「よっしゃ。よっしゃ。」
ふと横を見ると、教えた事をメモした紙を見ながらつぶやいている彼がいました。
初アルバイトの緊張の中、やる気と情熱を抑えきれなかったのでしょう。
彼は無意識のうちに、自分自身に(よっしゃ、やったるで。)と気合いを入れていました。
何人もの新人を見てきた僕もさすがに脱帽し、
(こいつ、やる気のかたまりやんけ。よっしゃ、俺もしっかり教えたるで!よっしゃ。)
と、心の中でつぶやいてしまいました。
その後、彼は異例のスピードで仕事を覚え、
先輩の大学生に的確な指示を出せるほどに成長していきました。
episode.2
これは最近の出来事です。
僕は、仕事場の近くにできたニューオープンのステーキ屋さんに食事にいきました。
このお店は、自分の希望のグラムを目の前でカットしてくれるステーキ屋さんでした。
入店後に簡単な説明を受け、早速注文する場所に向かいました。
そこにはカウンター越しに1人の高校生男性スタッフが立っており、
「何グラムにしますか?」
と僕に問いだしてくれました。
200グラムでのカットをお願いしたのですが、カットする前のお肉のかたまりが少なくなっていたようで、冷蔵庫から新しいお肉にかたまりを持ってきました。
そのお肉のかたまりをまな板の上に乗せ、カットに取り掛かりました。
その時でした。
「よっしゃ。よっしゃ。」
という声を発しながら、慎重にお肉と向き合っているスタッフの姿が目に飛び込みました。
僕は、その高校生スタッフの一挙手一投足を目で追いました。
その間も時折聴こえてくるは、
「よっしゃ!よっしゃ!」
という言葉。
よくよく観察していると、新しい肉のかたまりということもあり、カットする前にスジ切りを丁寧に行っていました。
1スジを取り除く度に聴こえてくる「よっしゃ。」
(プロフェッショナルやん。よっしゃ、何時間でも俺はスジ切りに付き合うぜ。よっしゃ!)
僕の心の中の応援団長が叫んでいました。
そして、丁寧にスジを取り除いた後に、僕の200グラムステーキをカットしてくれました。
スジ切りに力を使い果たしたのか、彼がカットしてくれたステーキは200グラムを若干オーバーしていました。
そして、後ろを振り向くとオーダーを待つ長蛇の列のできていました。
僕は、その男子高校生アルバイターに
(君は悪くないよ。この件で君が店長に怒られることがあれば俺を呼んでくれ。)
と心の中で呟き、席に戻り焼かれてくるお肉を待ちました。
この2つのエピソードから僕は確信しました。
やる気のある男子高校生アルバイトは、
自分自身に向けて「よっしゃ」
を連呼することを。
仕事仲間にしろ、お客の立場にしてもやる気のある若者に出会えるのは、
非常に気持ちいいものです。
またこんなやる気のある若者に会える日を楽しみにしています。
ちなみに、僕の高校生時代のアルバイトお話はこの記事から分かるよう、本日紹介した方々の足元にも及びませんでした。