2頭追う者しか2頭を得ず!

32歳男のライフハック。

地方の木工所でお手伝いをした話

 

 

普段僕は営業の仕事をしているのですが、注文を頂いている商品の納品が間に合わなそうという事態が発生。仕入れ先の木工所にお手伝いに行くことになりました。そして先日、1泊2日の予定で僕たち会社のメンバー5人は県外の木工所に向かいました。

 

1日目

AM5時

自宅を出発。1台のバンで高速道路を移動中、急激な腹痛に襲われ、32歳にしておもらしを覚悟するが、持ち前の忍耐力と自己コントロール能力にて危機を回避。

AM8時

目的地の木工所に到着。想像以上の民家感を目の前に、

『ほんとうに木工所?』

という不信感を感じつつも、木工所を仕切るダンナさんに挨拶。

そこにはダンナさんの他に5人ぐらいの従業員のおじいちゃん(平均年齢70歳)が作業をしていました。

 

AM9時

作業スタート。ダンナさんから身振り手振りの指導を受けるが、最終的に素人の僕に回ってきた仕事は、

ドライバーでネジを回す仕事だった。

 

AM 12時

お昼休憩。

田舎の為、近くにファミレスなどはなく、唯一見つかった定食屋にて昼食。

10点満点中4点。

 

PM1時

作業再開。ひたすらドライバーでネジを回す。指の皮がめくれる。

 

PM3時

休憩。従業員のおじいちゃん達の輪に入れずに1人、外でお茶を一気飲み。

 

PM5時

従業員のおじいちゃん達は退勤。

僕達はキリがいいところまで作業続行。

エアガンみたいの道具でホチキスを打ち付ける技術を習得。ひたすらホチキスを打ち続ける。

 

PM8時

本日の作業終了。

ダンナさんに

『盗める技はどんどん盗んでください』と言われたが、

疲れ本業はこれではないという気持ちからピンとこない。

 

PM9時

夕食をとり、ビジネスホテルに宿泊。

大浴場にて体重測定、体重1キロ減。

 

2日目

AM8時

木工所に到着。

すぐに腹痛を発症。木工所のトイレがあまり綺麗ではない為、潔癖症の僕は近くのコンビニまで車で移動。再度持ち前の忍耐力で危機を回避。

 

AM9時

ダンナさんからの指示で、出来上がった商品の梱包用にダンボールを17箱組み上げる。結果的にこの日商品は出来上がりきらなかったので、15箱のダンボールが余ることとなるが、この時の僕は気づかない。

 

AM10時

旦那さんから

『おい、若い衆!若いんだから1番動けるよな!』

と渇を入れられ、木の板に穴をあける作業を任せられる。

周りを見渡す限り、

1番簡易的な作業に思えたが、

旦那さんの期待に応えるべく頑張る。

 

AM12時

お昼休憩。

昨日の反省を活かし、少し時間はかかるが全国展開のメジャーな飲食店にて昼食。10点満点中9点。

ここでの話合いで、作業の進み具合を考慮し、1泊2日の予定を延長し、2泊3日への変更が決定。

 

PM1時

作業再開。

ここまで習得した技術を最大限に使い、ドライバーでのネジ回し、エアガンみたいな道具でのホチキス打ちをひたすら行う。

背伸びして勝手にカナヅチを使うも、思いっきり手を打ち付け、血豆ができる。

恥ずかしくて誰にも言わず作業を続ける。

 

PM2時

一所懸命作業をしていると、横からダンナさんが覗き込みながら、

『君、才能あるよ。』

とつぶやき、その場を去っていく。

 

PM3時

休憩。

ダンナさんからお茶とバナナをもらう。

『ありがとう、ダンナ!』

気がつくと、ダンナさんをダンナと呼び始める。

 

 PM5時

おじいちゃん達退勤。

作業の進み具合に絶望を感じつつも、僕ら5人は残業。

 

PM8時

キリがいいところまで作業を進め、僕達も退勤。

 

PM10時

ビジネスホテルでチューハイを1口飲み爆睡。

 

3日目

AM8時

3日目という事もあり、ナチュラルな雰囲気で木工所に入り、今日の作業スケジュールをイメージ。

 

AM9時

従業員のおじいちゃんに手伝って欲しい作業があり、やり方を教える。

おじいちゃんは

『おまえ、オレに教えてくれるんか?』

とニコっと笑い、僕の指示に従う。

 

AM10時

先程指導したおじいちゃんが、

僕の倍以上のスピードと質で作業を進めているの見て、先輩ぶった自分を猛烈に恥じる。

 

AM11時

おじいちゃんがお願いしていた作業を終了。

僕のところに来て、『終わったよ!』と報告してくれる。

『ありがとう!職人さん!』

さりげなく、おじいちゃんの呼び方を職人さんに変更する。

 

AM12時

お昼休憩。

もう少しで目標の作業が終わりそうなので、お弁当をかっこみ、作業再開。

 

PM2時

ラストスパート。

メンバー一丸となり、目標の作業を完了。

 

PM3時

出来上がった商品をバンに積み込み、帰路につくことに。

ただ、

なんだか、

最後にもう一度、

ダンナと職人さんに挨拶したくて

バンから降り、作業場にダッシュ

『3日間ありがとうございました!!』

ダンナと職人さん達は、作業をしながらニコっと笑い、僕も笑顔でその場を後にした。

僕は作業場からバンまでの10メートルを歩く。

その10メートルの間、僕の頭上には台風前の雨雲が広がりながらも、

頭の中では3日間の思い出と共に、井上陽水の『少年時代』が流れていた。